ネット上の掲示板やSNSで頻繁に炎上するのが、「学校の先生の漢字の採点が厳しすぎる」という問題です。保護者からは「線がわずかに突き出ただけでバツにされた」「ハネが弱くてマイナス2点された」といった憤りの声が数多く投稿されています。
ここで知っておくべき決定的な事実は、文化庁が定めた公的見解と、学校教育現場のローカルルールとの決定的な乖離です。文化庁が平成28年に策定した「常用漢字表の字体・フォントに関する指針」では、手書き文字について以下のように明記されています。
「骨組み(骨格)が誤っていなければ、長短やとめ・はね・はらいの細かな差異によって直ちに誤りとはしない」
本来、国の基準では「木」の縦棒をとめてもはねても、あるいは線の交差がわずかにズレても漢字として成立していれば正解とみなすのが公式な見解です。しかし、小学2年生漢字とめはねはらいの採点基準における小学校現場の実情は大きく異なります。初等教育の現場では、「文字を整えて書く基礎訓練」という教育的指導名目のもと、教科書体(お手本)と寸分違わぬ筆記を求める教員が少なくありません。
ネット上では「抗議して先生に直させるべきだ」という極端な意見も見受けられますが、現実的な対策としては得策ではありません。なぜなら、テストで点数を評価し、通知表をつけるのは目の前の担任教員だからです。不条理に思える細部の基準であっても、テスト対策としては「お手本通りに角をしっかり止める」「払うべきところは思い切り払う」というオーバーアクション気味の書き方を身につけさせる方が、確実に満点をもぎ取るための賢明な防衛策となります。