「金は天下の回りもの(かねはてんかのまわりもの)」とは、お金は常に世の中を循環しており、特定の人の元に留まるものではないという意味を持つことわざです。ここから派生して、「今は貧乏であっても巡り巡って富が回ってくるかもしれないし、逆に今大金持ちであってもいつ貧乏になるか分からない」という教訓を含んでいます。
現在よく見られる「使ったお金はいずれ自分に戻ってくるから使ってしまおう」という解釈は、現代的な拡大解釈であり、無駄遣いの言い訳として使われるケースが目立ちます。経済の活性化という観点では「お金を循環させる」という理屈も通りますが、ことわざ本来の意図は「境遇の変化に対する慰め」と「驕りに対する戒め」の2点にあります。
不意の出費や金銭的な不運に見舞われた人を「落ち込むな」と励ますとき、あるいは成功して大金を手にした人が「決して油断してはならない」と自戒するときに用いるのが、本来の正しい文脈です。