インターネットの検索窓に名前を打ち込むと、サジェストの上位に「難病」という不穏な単語が並ぶ布施博。この噂が急速に広まった発端は、ワイドショーやバラエティ特番に出演した際に見せた「著しい歩行の不自由さ」と「体型の劇的な変化」にありました。画面越しにも伝わるほど足元がおぼつかず、杖を頼りに歩く姿や、かつて身長182cm・体重78kgという恵まれた体格でアクションをこなしていた姿からの痩せ細った印象が、視聴者に強烈な違和感とショックを与えたのです。
SNS上では「進行性の神経難病(ALSやパーキンソン病など)ではないか」「内臓系の重篤な疾患を隠しているのではないか」といった根拠のない憶測が一人歩きを始めました。しかし、報道関係者への取材および本人の公式な告白によって判明した病気の理由は、指定難病などではなく、整形外科領域における代表的な加齢性疾患である「腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)」でした。
脊柱管狭窄症とは、背骨の中を通る神経の通り道(脊柱管)が、加齢や長年の負荷による骨・靭帯の変形によって狭まり、内部の神経や血管が圧迫される疾患です。布施の場合、長年舞台やドラマの現場で体を酷使し続けてきた疲労の蓄積が引き金となり、下肢への激しい痺れと疼痛が限界に達していたことが、歩行困難の直接的な原因でした。