焼肉店の品書きを見ていると、「並ミノ」「上ミノ」「ミノサンド」など複数のバリエーションを目にします。これらは牛の品種の違いではなく、1つの第1胃の中における部位の位置と肉厚の差に基づいています。
第1胃は全体が均一な厚みを持っているわけではありません。薄い膜のような部分から、数センチに達する極厚の筋肉塊まで存在します。その中で、胃壁の中央部にあたる最も分厚く発達した筋肉層のみを贅沢に切り出したものが「上ミノ」です。牛1頭(体重約700〜800kg)から取れる第1胃は約8〜10kg前後ありますが、上ミノとして提供できる極厚の部位はわずか数百グラムから1kg程度しか取れない希少な存在です。肉厚だからこそ、深い隠し包丁を入れることができ、外はサクッと、中はジューシーで心地よい弾力を味わうことができます。
一方、「ミノサンド」はミノの筋肉層の間に良質な脂身が挟み込まれている(サンドされている)特殊な部位を指します。第1胃の外壁の特定の谷間部分に位置し、赤身のような弾力のあるミノの歯切れと、小腸(マルチョウ)やシマチョウのような甘く濃厚な脂のジューシーさを同時に楽しむことができます。脂の旨味とミノの食感を両立させた部位として、ホルモン通の間で熱烈な支持を集めています。