ペット社会学の観点から見ると、犬の擬人化(アンスロポモーフィズム)が進む現代において、おパンツカットは「人間側の美意識の投影」の極致とも言えます。愛犬を着飾る喜びは飼い主にとって大きな充足感をもたらしますが、それが犬にとって苦痛や不快感の原因となっては本末転倒です。
毛玉をほどく際の皮膚への引っ張り刺激は、犬にとって強いストレスであり、トリミング嫌いや触覚過敏を引き起こす要因となります。また、重度のもつれを放置した結果、皮膚呼吸が妨げられて細菌性の皮膚疾患を発症すれば、動物福祉の観点からも健全な状態とは言えません。スタイルを選択するにあたっては、以下の明確な基準を持つべきです。
◎ おパンツカットをおすすめできる飼い主
- 毎日のブラッシング(15分以上)を愛犬とのスキンシップとして楽しんで継続できる人
- 3〜4週間に1回のトリミングサロン通いと、それに伴う追加料金を安定して拠出できる人
- 愛犬の毛質に十分な密度とコシがあり、トリミング台の上で落ち着いて施術を受けられる性格である場合
▲ 慎重になるべき・おすすめできない飼い主
- 仕事や育児で多忙を極め、日々のブラッシングを数日放置してしまうリスクがある人
- 愛犬がシニア期に差し掛かっている、または関節疾患や持病を抱えており長時間の立位が負担になる場合
- アウトドアや泥遊びが好きで、日常的に被毛が汚れやすい環境下で飼育している場合