笠浩二(りゅう こうじ)は1962年11月8日、東京都練馬区に生まれました。幼少期から音楽への関心が高く、中学生の頃にドラムと出会います。当時台頭していたフュージョンやプログレッシブ・ロックに傾倒し、卓越したリズム感を培いました。
1982年、前身バンドである「Co-Co-Boys」が結成され、1983年にシングル「Candy」でメジャーデビュー。のちにグループ名を「C-C-B」へと改称します。当時のバンドシーンにおいて、ドラマーがメインボーカルを担当するスタイルは極めて異例でした。さらに、当時最先端だったイギリスのシモンズ社製・電子ドラムをいち早く導入し、未来的かつダンサブルなサウンドを構築していきました。
転機が訪れたのは1985年1月。松本隆作詞、筒美京平作曲によるシングル「Romanticが止まらない」が、TBS系連続ドラマ『毎度おさわがせします』の主題歌に抜擢されます。オリコンチャート最高2位を記録し、50万枚を超える大ヒットを記録。一躍トップスターの仲間入りを果たしました。
この大ブレイクを決定づけた視覚的シンボルこそが、「鮮やかなピンク色の髪」と「ピンクのメガネ」でした。当時の関係者や本人の回想によると、このビジュアルはプロデューサー陣の戦略と本人のキャラクターが融合して生まれたものでした。笠自身は視力が悪くなかったものの、度なしのファッショングラスとして着用したピンクのセルフレームが強烈なアイコンとなり、お茶の間の認知度を一気に引き上げました。
その後も「Lucky Chanceをもう一度」「空想Kiss」「不自然な君が好き」など立て続けにヒットを連発。笠浩二の少年のようなハイトーンボイスと、ベース&ボーカルの渡辺英樹、ギターの関口誠人らによる重層的なコーラスワークは、80年代日本のポップミュージックにおける金字塔となりました。