指標が多角化したとはいえ、テレビ局が営利企業である以上、打ち切りという非情な決断が下されるケースはゼロではありません。では、2026年現在の現場において、どのような線引きがなされているのでしょうか。民放編成担当幹部の手記や業界誌への寄稿から、そのシビアな基準が浮かび上がってきます。
「世帯視聴率が3%台に突入したからといって、即座に話を縮めることはまずありません。問題は、コア視聴率が1.0%を割り込み、さらにTVerの週間再生数が80万回を下回った場合です。この水準に達すると、番組スポンサーが提供クレジットを外す検討に入り、局としての赤字補填が不可能になります」。
これが現代のドラマ打ち切り基準と裏事情の生々しいリアルです。全10話予定だった構成が急遽9話に短縮されたり、後半の展開が不自然なほどダイジェスト化したりする現象は、単なる人気の低迷ではなく、放送期間中の広告枠が売れ残り、CM枠の「お詫び運行(ACジャパン等の差し替え)」が発生する危機に直面した結果生じます。
逆に、序盤で数字が振るわなくても、後半にかけてSNS上の熱量が爆発した作品は、ドラマ最終回視聴率速報で劇的な急上昇を記録することがあります。制作現場では、第3話までの視聴継続率と第5話前後の離脱ストップ率が、追加プロモーション予算を投下するかどうかの重大な判断基準とされています。