怪人協会編の地下深くで偶然成立した「サイタマ・フラッシュ・マナコ」の迷宮探索トリオは、読者から絶大な支持を集めた名シークエンスです。
怪人協会の雑兵である単眼怪人・マナコを光源代わりに捕縛し、出口を求めて地下を彷徨う道中、フラッシュは持ち前の尊大なプライドを遺憾なく発揮します。サイタマの底知れない怪力を目の当たりにしながらも、それを「偶然のパワー」と解釈し、「基本がなっていない」「俺の弟子にしてやろう」と的外れな上から目線で指導しようとする姿は、シリアスな戦場における極上のコメディリリーフとなりました。
しかし、この道中での交流は単なるギャグにとどまりません。怪人でありながら危害を加えないマナコに対し、フラッシュは最終的に情を見せ、他のヒーローや危険から彼女を庇う姿勢を見せました。暗殺者として育てられ、冷徹を装ってきたフラッシュの根底にある「ヒーローとしての誠実さ」と「他者への不器用な優しさ」が、サイタマやマナコという特異な存在と触れ合うことで自然と引き出された名場面と言えます。