時計の針を少し巻き戻そう。二人の存在が公になったのは、フジテレビ系列の伝説的バラエティ番組『SMAP×SMAP』でのことだった。当時、SMAPのメンバーとして常に完璧なパブリックイメージを纏っていた稲垣吾郎が、「自宅に中年男性が頻繁に泊まりに来て、専用のベッドルームやクローゼットまである」と明かした瞬間、日本中に走った衝撃は今なお語り草となっている。
バラエティ番組特有の誇張ではないか、あるいは突飛なキャラクター付けではないか——。当初はそうした冷やかし混じりの視線も少なくなかった。だが、稲垣がカメラの前で語るヒロくんのディテールは、あまりに生々しく、そしてあまりに愛に満ちていた。手料理を振る舞い合い、互いの生活習慣を邪魔することなく同じ空間を満喫する。その飾らない告白は、従来のアイドル像を根底から覆す鮮烈なパラダイムシフトでもあった。