訪問調査員が自宅を訪れた際、多くの家族が直面するのが「高齢者本人の取り繕い反応」です。普段は一人で立ち上がれず、着替えもままならない状態であるにもかかわらず、初対面の調査員の前では緊張とプライドから「何でも自分でできます」「散歩も毎日行っています」と毅然と答えてしまう光景が日常茶飯事となっています。
SNSや介護相談コミュニティでも、「調査員の前で急に背筋を伸ばして歩いてしまい、要支援1に下がってデイサービスが使えなくなった」「本当は毎日オムツから漏れて大変なのに、親が『トイレは完璧』と嘘をついてしまった」という悲痛な声が数多く寄せられています。
また、同居家族側が「周囲に迷惑と思われたくない」「親のみじめな姿を認めたくない」という心理から、介護の手間を控えめに申告してしまう過小申告のケースも後を絶ちません。認定調査で適正な判定を得るためには、調査員と本人の面談とは別に、「実際の生活実態を記した客観的メモ」を事前に手渡すなどの実質的な防衛策が求められます。