静岡の気象を語る上で外せないのが、標高3,776メートルを誇る富士山が創り出す局地風だ。上空の強い西風が山塊を迂回し、あるいは山頂付近から冷気とともに吹き下ろす「富士おろし」は、御殿場高原や富士宮エリアの天気を瞬時に一変させる。
今年度導入された超高解像度の風況シミュレーションにより、この山麓風が駿河湾からの暖湿流と交差するポイントで、特殊な不連続線(局地前線)が形成されるプロセスが解明された。この前線の位置がわずか数キロずれるだけで、御殿場市内で大雨が降るか、穏やかな晴天が広がるかの運命が分かれる。