最終章における最大級のパラダイムシフトが、バギー、クロコダイル、ミホークによって設立された新組織「クロスギルド(CROSS GUILD)」による、海兵への懸賞金制度の導入です。
クロスギルドは、海軍本部将校の首に対して独自のレートで懸賞金を懸けました。大将クラスには「3王冠(30億ベリー相当)」、コビー大佐のような英雄的人物には「5星(5億ベリー相当)」が付けられ、一般市民や裏社会の賞金稼ぎが海軍を襲撃する動機を作り出しました。
このシステムの真の恐怖は、「誰が正義で誰が悪か」という統治機構の境界線(バウンダリー)を完全に崩壊させた点にあります。社会学的に見れば、国家や世界政府が独占していた「暴力を伴う法執行の正当性」を、経済資本を持つ海賊組織が奪い取ったことを意味します。実際に、市民から慕われていたTボーン中将が、貧困に喘ぐ民間人によって背後から刺殺され、その家族がクロスギルドから生活資金を得るという痛ましい事件が発生しました。手配書が「治安維持の道具」から「国家転覆の経済テロ」へと逆転した瞬間です。