学習院大学卒業後の1983年から1985年にかけて、陛下は英国のオックスフォード大学マートン・カレッジへ留学されました。テムズ川の水運史を研究テーマに選ばれ、寮生活を送りながら自ら洗濯や買い物をこなすなど、一学生としての貴重な日々を経験されています。
この英国滞在記は後に『テムズとともに』という著書にまとめられ、飾らないユーモアと知的探究心にあふれる筆致が話題を呼びました。英国での自由な議論や文化交流の経験は、陛下の国際感覚と柔軟な思考を育む大きな転機となります。
この留学を機に、陛下の研究は「水運」から地球規模の「水問題」へと発展しました。国連の「水と衛生に関する諮問委員会」の名誉総裁を務められるなど、水と防災、持続可能な開発に関する専門的な提言を国際会議で行い、学術界からも高い評価を得ています。