胃腸炎の治りかけでおならが止まらない理由は?回復サインとぶり返し防止法

胃腸炎の治りかけでおならが止まらない理由は?回復サインとぶり返し防止法

胃腸炎の治りかけでおならが止まらない理由は?回復サインとぶり返し防止法の真相や最新動向に迫る! わかりやすい言葉でご紹介しています。

「普段のおならと全くにおいが違う」「まるで温泉街の硫黄や腐敗物のようだ」とショックを受けるケースは極めて典型的です。この強烈なにおいには、明確な生化学的理由が存在します。

健康な状態の腸内では、善玉菌が食物繊維などを発酵させて短鎖脂肪酸を作り出すため、おならは無臭に近いか、わずかに酸っぱいにおいがする程度です。しかし、感染性胃腸炎の回復期では以下の3つの要因が重なり、異臭物質が爆発的に合成されます。

第一に、剥がれ落ちた腸粘膜と白血球の残骸です。ウイルスや細菌の攻撃を受けた腸の内壁は、軽いやけどを負ったような状態にあり、壊死した上皮細胞や炎症を鎮めるために戦った免疫細胞の死骸が大量に腸管内へ脱落します。これらはすべて純粋な「動物性タンパク質」です。

第二に、胃酸や消化酵素の分泌低下による未消化物資の流入です。病み上がりの胃や十二指腸は、普段通りにタンパク質をアミノ酸へ分解する力を失っています。分解が不完全なままの大腸へ流れ込んだタンパク質は、悪玉菌にとって格好のエサとなります。

第三に、ウェルシュ菌をはじめとする腐敗菌の独占増殖です。善玉菌が激減した環境下で優位に立ったクロストリジウム属などの悪玉菌が、動物性タンパク質に含まれる含硫アミノ酸(メチオニンやシステイン)を分解します。この発酵分解によって生み出されるのが、硫化水素(腐った卵のにおい)、メチルメルカプタン(腐った玉ねぎのにおい)、インドールやスカトール(便臭の主成分)です。これらが充満した結果、治りかけの時期特有の鼻を突くガスが排出されることになります。

山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。