では、2026年現在の実際の価値推移と最新買取相場はどうなっているのか。結論から言えば、作品の技法やモチーフ、コンディションによって二極化が顕著になっている。
ラッセンの主たる発表手法であるミクスドメディア(シルクスクリーンや手彩色を組み合わせた版画)の場合、買取相場は数万円〜30万円前後がボリュームゾーンだ。特に、彼の代名詞とも言える幻想的なイルカのつがいを描いた『エンドレス・ラブ』や、鮮やかな夕陽と波を描いた『サマー・アファー』といった代表的モチーフの作品は根強い人気を誇り、相場の上限値で取引されるケースが多い。一方で、直筆の原画(油彩やアクリル画)となれば、状態が良ければ100万円を超える高値が提示されることもある。
しかし、買取価格を大きく左右するのは単なる知名度ではない。額装内部の湿気によるカビ、日光照射による色あせ(ヤケ)の有無が査定に直結する。特にミクスドメディア作品は、適切な環境で保管されていたか否かで買取金額に数十万円の差がつくため、慎重な状態チェックが欠かせない。