ここからは、プロが明かす失敗しない決定版のテクニックを具体的に紐解いていこう。まず根本的に見直すべきは、魚を焼き網に乗せる前のアプローチだ。
多くの人が「塩を振ってすぐ焼く」という過ちを犯しがちだが、極上の仕上がりを目指すなら「立て塩(または振り塩後の置く時間)」が鍵を握る。アジの表裏に魚の重量の1.5〜2%程度の塩を振り、きっちり15分間おく。この15分間で、生臭さの原因となるトリメチルアミンを含んだ水分が表面に滲み出てくる。
この浮き出た汗のような水分を、ペーパータオルで「絶対に擦らず、優しく押さえるように」完璧に拭き取ることが第一の奥義だ。この水分を残したまま加熱すると、臭みが閉じ込められるばかりか、蒸し焼き状態になって皮がパリッと仕上がらない。