この表現を正しく使いこなすには、句動詞「make up」が持つ原義と構造を把握するのが近道です。
「make up」には「化粧をする」「欠落を埋め合わせる」「構成する」など多彩な意味が存在しますが、共通するコアイメージは「不足している要素を足し合わせて、完全な状態を創り出す」ことです。バラバラになった部品を組み立てて完成品にする作業を思い浮かべると理解しやすいでしょう。
ここに「mind(意識・思考)」が組み合わさることで、「あちらを立てればこちらが立たず」と揺れ動いていた心境を、納得のいく形にまとめ上げるというイディオムが成立しました。17世紀前後の文献から徐々に定着したとされ、人間の内面的な葛藤を描写する劇言語や文学表現としても愛用されてきた歴史的背景を持ちます。
文法上の必須ルールとして、mindの前には必ず「所有格(my, your, his, her, their, our)」が挿入されます。主語と所有格は厳密に一致させる必要があり、主語が「She」であれば「She made up her mind」となります。「one's」を省略して「make up mind」と単体で発話することは文法的に誤りですので、初学者は特に留意してください。