2011年、ソロ活動の始動とともに坂本が立ち上げたのが「zelone records」である。メジャーレーベルの手法とは完全に距離を置き、楽曲制作からジャケットのアートワーク、7インチシングルの盤面デザインに至るまで、自身の美意識を100パーセント貫徹する城塞だ。
目先のタイアップや巨大なプロモーションに頼ることなく、良質なレコードを一枚ずつ丁寧に手渡すような姿勢。この徹底した職人気質こそが、日本のインディー・ロックシーンにおける特異な立ち位置を決定づけた。
巨大化し画一化していく現代の音楽産業において、zelone recordsのあり方はひとつの強烈なアンチテーゼであり、同時にインディペンデントで生きるすべてのクリエイターにとっての希望の灯火でもある。