世間には今なお「大御所の息子だから成功できた」という先入観が一部に残っています。しかし、エンターテインメントと格闘技という二大業界の力学を冷静に分析すれば、その見方がいかに的外れであるかが分かります。
まず、長男が所属するトップコートは、知名度だけで役者を囲う事務所ではありません。演技のワークショップや現場での成果をシビアに見極めることで知られる少数精鋭のマネジメントにおいて、継続的にドラマや映画のキャスティングを勝ち取っている事実は、獠太自身のオーディション突破力と演技への適性を証明しています。
さらに過酷なのが次男の身を置く格闘技のリングです。どれほど親が有名であろうと、ケージやリングに入れば誰も助けてくれません。飛んでくる拳や蹴りに容赦はなく、実力が伴わなければ大怪我を負う危険と隣り合わせです。「親の七光りで殴り合いの勝負に勝てるほど甘い世界ではない」ということは、格闘技を知る者にとって自明の理です。
二人が選んだ場所は、奇しくも「親の威光が通用しない実力至上主義のフィールド」でした。逃げ場のない過酷な環境へ自ら飛び込んだこと自体が、彼らの真の強さを示しています。