タクシー乗客はなぜ消えたのか?被災地の心霊現象が映す哀切の真実

タクシー乗客はなぜ消えたのか?被災地の心霊現象が映す哀切の真実

タクシー乗客はなぜ消えたのか?被災地の心霊現象が映す哀切の真実の真相や最新動向に迫る! 専門的な視点でご紹介しています。

震災の爪痕が生々しく残る宮城県石巻市。夜間の営業を続けていた複数のタクシー運転手が、極めて酷似した異様な体験を口にしている。初夏に近い深夜、石巻駅前でコートを着込んだ女性が乗り込み、「南浜まで」と告げた。南浜地区は津波で壊滅し、当時は街灯すらまともに機能していない荒涼たる更地だった。運転手が不審に思い「あそこはもう何もありませんが、本当によろしいのですか」とバックミラー越しに尋ねると、後部座席から震える声が返ってきた。「私は死んだのですか」。驚いて振り返った瞬間、そこには誰もいなかったという。

こうした現象に遭遇したのは一人や二人ではない。シートを濡らしたまま姿を消した男性客、深夜の海岸沿いで手を挙げて忽然と消える人影。驚くべきは、証言したドライバーたちの多くがメーターを律儀に倒しており、消えた乗客の運賃を自腹で清算していた点だ。彼らに恐怖の念は薄く、むしろ「寒かっただろうに」「無念だったろう」と同情を寄せ、誰一人としてその霊を冒涜しようとはしなかった。そこには、同じ被災者として痛みを共有する者同士の、言葉にならない連帯があった。

渡辺 美咲
著者

渡辺 美咲

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。