ゆりやんの存在がアメリカのオーディエンスに強烈にインプットされた原点は、米大手ネットワークNBCの超人気オーディション番組『America's Got Talent』への出演だった。星条旗柄の水着に身を包み、角刈りのカツラで登場した彼女の破天荒なダンスパフォーマンスは、審査員のサイモン・コーウェルを苦笑させつつも、会場全体をスタンディングオベーションへと導いた。
あのバイラルな熱狂から数年。彼女はそのインパクトを一発屋的な消費で終わらせまいと、水面下で英語のレッスンを重ね、ハリウッドのエージェントとのコネクションを着実に築いてきた。単なる「東洋から来た奇抜なパフォーマー」ではなく、スクリプトを理解し、台詞の裏にあるユーモアを表現できるアクターとしての準備を着々と進めていたのだ。