遠藤雄弥の俳優人生は、1990年代後半の子役時代に幕を開けました。その名を広く知らしめたのが、2000年公開の山崎貴監督の長編デビュー作映画『ジュブナイル』です。香取慎吾や鈴木杏らと共演し、未知のロボットと心を通わせる少年・坂本祐介役を等身大の瑞々しさで演じ切り、日本映画界に鮮烈なインパクトを与えました。
その後、彼の名を伝説たらしめたのが、2003年にスタートしたミュージカル『テニスの王子様』(テニミュ)です。遠藤雄弥は主人公・越前リョーマ役の初代座長を務めました。当時、まだ手探り状態だった2.5次元舞台の黎明期において、圧倒的な身体能力とクールな眼差しでキャラクターを具現化し、その後の巨大コンテンツへと成長する強固な礎を築き上げました。
さらに2004年には、渡辺エンターテインメントの若手俳優集団「D-BOYS」の結成メンバーおよび初代リーダーに就任。社会現象となったドラマ『のだめカンタービレ』(2006年)では、主人公たちを取り巻く個性豊かな音大生・大河内守役を好演するなど、テレビドラマや映画出演作を次々と重ねていきました。しかし、この「若手イケメン俳優」としての熱狂的な人気こそが、後の遠藤雄弥に大きな内省と表現者としての覚醒をもたらす契機となったのです。