インターネット上の掲示板やSNSの一部では、本作を「いかにも90年代らしい能天気な応援ソング」「前向きすぎて疲れている時には聴けない」と評する誤解が散見されます。しかし、これはサビのキャッチーなメロディラインだけを浅く切り取った短絡的な見方に過ぎません。
実際の歌詞構造を詳細に分析すると、語り手の青年は終始「強い不安」と「自己不信」の中にいます。誰かに背中を押してもらわなければ旅立つことすら躊躇し、過去の栄光や平穏にすがりたい弱さを抱えている。つまり本作の本質は、「極度の不安症(アンザエティ)とペシミズムを抱えた人間が、ギリギリの崖っぷちで立ち上がるための足場作り」なのです。
最初から強い人間が「頑張れよ」と上から目線で歌うのではなく、震える足で立ち止まっている人間が「僕も怖い。でも、好きだという気持ちだけは捨てたくない」と呟いているからこそ、この曲を真に理解したリスナーは深い共感を抱くことになります。