本体モデルごとのハードウェア構造の違いも、給電効率の低下に拍車をかけています。初期型である「PCH-1000」シリーズと、マイナーチェンジ版である「PCH-2000」シリーズでは、採用されている物理コネクタと内部配線が根本から異なります。
有機ELディスプレイを備えた初期型において多発しているのが、PCH-1000専用ケーブル断線です。PCH-1000はソニー独自のマルチユース端子を採用しており、端子の表裏がある特殊な形状をしています。この専用ケーブルはコネクタ根元部分の皮膜が経年劣化で硬化しやすく、内部の給電用極細線が部分断線(半断線)を起こすトラブルが頻発しました。見た目は接続されていても、芯線の一部が千切れていることで接触抵抗が跳ね上がり、本来の電流が流れずに充電時間が極端に長引く、あるいは異常発熱を招く危険なトリガーとなります。
対して、汎用microUSB(Type-B)端子を採用した後期型では、PCH-2000充電速度改善を図る上でケーブルの選定が明暗を分けます。安価な100円ショップの充電専用ケーブルや、経年劣化で端子のツメが摩耗したケーブルを使用すると、内部ピンがぐらついて接触不良を起こします。後期型で充電スピードを極限まで引き上げるには、データ通信用の導線が短絡(ショート)処理されている「急速充電専用ショートピン仕様」の高品質microUSBケーブルか、極太の低抵抗銅線を採用した給電規格対応品を使用するのが必須条件です。