過酷な修行を経て「剣王」の称号を得たエリスは、ルーデウスの危機に颯爽と駆けつけ、正式に彼の妻(第三夫人)となります。家庭内では「夫の護衛兼ナイト」のような立ち位置を確立し、シルフィエットやロキシーとも深い信頼関係を築き上げました。
原作完結後の日常を描いた『無職転生 蛇足編』では、エリスの母としての顔や、晩年の円熟した姿が丹念に描かれています。長男・アルスをはじめとする子どもたちを厳しくも温かく育て上げ、孫たちに剣術を指南する姿は、かつての凶暴な狂犬令嬢からは想像もつかないほどの成長を感じさせます。
晩年になっても剣の素振りを欠かさず、70代に入ってもなお矍鑠(かくしゃく)としていたエリスですが、肉体の限界を迎えたある日、静かに横たわり、ルーデウスの手を握りながら穏やかな眠りにつきました。激動の人生を駆け抜けた彼女にふさわしい、誇り高き最期でした。