映像化された歴代水滸伝の中で「最高傑作」と評される作品は、鑑賞者が何を重視するかによって二分されます。現代的な映像美、洗練された殺陣、テンポの良いエンターテインメント性を求めるならば、総制作費約55億円(4.5億人民元規模)を投じた『水滸伝 All Men Are Brothers』(2011年版・全86話)が頭一つ抜けています。
一方で、中国古典文学としての原典の空気感、泥臭くも圧倒的なリアリズム、重厚な人間ドラマを堪能したいオールドファンからは、中国中央電視台(CCTV)が総力を結集した1998年版『水滸伝』(全43話)が今なお至高の名作として語り継がれています。
それぞれの作品が放つ魅力と完成度は異次元であり、どちらを観ても108人の豪傑が紡ぐ壮大な叙事詩に深く心を揺さぶられることは間違いありません。まずは自身の視聴スタイルに合わせて選ぶのが最適な鑑賞への第一歩です。