きゅうりの浅漬けを作るとき、めんつゆを使う家庭も多いですが、一本漬けにおいてプロや料理愛好家が圧倒的に推奨するのが「白だし」です。その最大の理由は、仕上がりの色合いと旨味の構成にあります。
濃口醤油をベースにしためんつゆは、きゅうり全体が茶褐色に染まりやすく、見た目の清涼感が損なわれがちです。一方、白醤油や薄口醤油をベースにかつお節・昆布・椎茸などの濃厚な抽出だしをブレンドした白だしは、きゅうり特有の鮮やかなエメラルドグリーンを損ないません。さらに、糖分が多めで甘みが前面に出るめんつゆに比べ、白だしはキレのある塩分とだしの旨味が際立っており、丸ごと1本を飽きずに最後まで食べ切るための絶妙なバランスを持っています。
水分が約95%を占めるきゅうりは味がぼやけやすい野菜ですが、白だしに含まれる高濃度のうま味成分(グルタミン酸やイノシン酸)が浸透圧によって内部まで効率よく行き渡り、噛んだ瞬間に芳醇な果汁ならぬ「だし汁」が口いっぱいに弾ける仕上がりを実現します。