秘密室は、個人の邸宅内だけに存在するわけではありません。東京都心の六本木、西麻布、銀座といった歓楽街や、目立たない路地裏に建つ超高級ヴィンテージマンションの一室には、看板すら掲げていない「セレブ御用達の秘密サロン」が存在します。
「表向きは普通の一軒家やデザイン事務所ですが、専用の暗証番号や顔認証を通らなければ重厚な防音扉は開きません。店内にはカウンター数席と奥に完全個室(VIPルーム)があり、店員のスマートフォン所持すら禁じられている徹底ぶりです」と語るのは、都内の会員制バーを複数プロデュースする関係者です。
こうした場所に集まるのは、第一線で活躍するタレント、大物プロデューサー、IT上場企業の経営者たちです。彼らが秘密サロンに集う最大の動機は、「週刊誌のスクープや一般客によるSNSでの盗撮・晒し被害の完全回避」です。店内では秘密保持契約(NDA)に準ずる厳密なルールが敷かれており、万が一情報漏洩があった場合は会員資格の永久剥奪はもちろん、業界内の強固なコミュニティから完全に追放される仕組みが作られています。
また、近年の超高級タワーマンションでは、居住者の中でもごく限られたペントハウスフロアのオーナーだけが専用キーでアクセスできる「隠されたオーナーズサロン」や「秘密の地下車庫直結ルート」が最初から設計されているケースも少なくありません。パパラッチの追跡を逃れ、車から一歩も外に出ずにプライベートルームまで移動できる導線設計は、今や超富裕層向け不動産の必須条件となっています。