全国に180店舗以上を展開し、北海道から北関東、東海、関西へと盤石のネットワークを築く山岡家において、東京都内の展開状況は極めて特異です。公式店舗データを確認しても、現在営業している都内の店舗は「ラーメン山岡家 瑞穂店」の1店舗のみ。東京23区内には創業以来、ただの1店舗も足を踏み入れていません。
唯一の都内店舗である瑞穂店が位置するのは、東京都西多摩郡瑞穂町。国道16号沿いに位置し、米軍横田基地にも近い物流の大動脈です。敷地内には乗用車はもちろん、長距離を走る大型トレーラーが余裕を持って進入・旋回できる広大なパーキングスペースが確保されています。つまり、名目上は「東京都」に属しているものの、立地環境や客層の性質は完全に地方幹線道路のロードサイドそのものです。
新宿、渋谷、池袋、秋葉原といった日本屈指の巨大ラーメン激戦区が存在する東京23区に、なぜ山岡家は進出しないのか。この疑問は単なるネット上のミステリーにとどまらず、外食産業のビジネスモデルを読み解く上で極めて示唆に富むテーマとなっています。