データ上は安全であるはずの鳥軟骨を食べながら、なぜ尿酸値の悪化に悩む人が後を絶たないのでしょうか。都内の繁華街でサラリーマンの飲食動態を定点観測すると、そこには深刻な行動パターンの歪みが見えてきます。
大手ネット掲示板やSNS上には、「健康診断で尿酸値7.8mg/dLを叩き出したので、昨晩はレバーを我慢して軟骨唐揚げをつまみに生ビールを3杯飲んだ」といった体験談が日常的に投稿されています。この声にこそ、最大の盲点が潜んでいます。「軟骨だから安心」という免罪符を手に入れた心理的安心感から、飲酒量や揚げ物の摂取量に対する警戒心が完全に麻痺してしまうのです。
医学的に証明されている通り、アルコールが体内で分解される際、肝臓ではATP(アデノシン三リン酸)が過剰に分解されて尿酸の産生を急増させます。さらに、アルコール代謝物である乳酸は、腎臓における尿酸の排泄機能を強力に阻害します。つまり、食材自体のプリン体がゼロに近くとも、ビールやハイボールを大量に飲み干し、油で揚げた軟骨を胃に流し込めば、体内の尿酸排泄ゲートは完全に閉ざされ、血清尿酸値は上昇の一途をたどるのです。