Q1:絵カードを使い続けると、かえって言葉を話さなくなる心配はありませんか?
A1:国内外の言語聴覚研究および臨床データにおいて、視覚支援やPECSの使用が発語を妨げるという科学的根拠はありません。むしろ、「絵カードを渡して相手に思いが通じた」という成功体験がコミュニケーション意欲を高め、言葉の発出を促す契機になることが実証されています。大人がカードの絵を指差しながら明瞭に発音してあげることで、視覚記号と音声言語の結びつきがより強固になります。
Q2:子どもがカードを投げたり口に入れたりして嫌がる場合、どう対処すべきですか?
A2:まず、「お菓子を食べる」「好きなおもちゃで遊ぶ」といった、子どもにとって100%嬉しい要求カードの提示から再スタートしてください。指示用カードを一旦全廃し、「カードを出すと良いことが起きる」というポジティブな経験を再構築します。また、口に入れて噛み砕いてしまう場合は誤飲防止のため、カードを厚手のボードに強固に貼り付けるか、タブレット等のデジタルデバイスでの代替を検討してください。
Q3:最初から市販の高いセットを買うべきか、手作りから始めるべきか迷っています。
A3:まずは数枚の自作や無料素材のプリントから小さく始めることを推奨します。子どもが「イラスト表現を理解できるか」「実写の写真でないとピンとこないか」という認知段階を見極めないまま高額なセットを購入すると、全く使われずに終わるリスクがあるためです。子どもの興味関心や理解度が確認できた段階で、耐久性のある市販品や本格的なスケジュールボードへ移行するのが最も堅実です。