ファンの間で長年語り継がれているのが、クスィーガンダム 胸の顔という視覚効果の謎です。機体を正面から捉えた際、頭部だけでなく胸部全体が「もうひとつの巨大な鬼神・巨人の顔」に見えるよう設計されているという指摘です。
この錯視を生み出しているのは、胴体に内蔵されたミノフスキー・フライト・ユニットの巨大なエア・インテークとメガ粒子砲の配置です。胸部中央のダクトが大きな「目」や「鼻」、左右に張り出した肩アーマーの基部が「角」、そして腹部へと続く装甲ラインが「裂けた顎」のように見立てられます。
このダブルフェイス的な錯覚は偶然の産物ではなく、クスィーガンダム 森木靖泰氏の原案スケッチの段階から意図されていたデザインアプローチです。巨大ロボットが相手を見下ろす際、頭部という小さなパーツだけでなく、胸部という最大の質量部分で敵を睨みつけるような心理的圧迫を与える構造になっています。劇場版の高精細な3Dモデリングによってこの陰影が強調され、空中戦で迫り来るクスィーガンダムの胸元に「巨大な怪異の顔」を見る視聴者が続出しました。