元々、怪盗キッドは『名探偵コナン』のキャラクターではない。原作者である青山剛昌が『週刊少年サンデー』で連載していた『まじっく快斗』の主人公として誕生した存在だ。
1990年代後半に『名探偵コナン』へライバルとしてゲスト出演したことをきっかけに、二つの作品は同一のワールドで交錯し始めた。版元である小学館の戦略とも重なり、二つの独立した物語が見事なシナジーを生み出した稀有な例と言える。探偵と怪盗という対立構造でありながら、時にお互いを信頼し合う複雑な友情は、青山剛昌が生み出したエンターテインメントの最高傑作である。