アイドル・タレントとしての成功に甘んじることなく、杉本さんは20代から30代にかけて本格派女優としての地歩を固めていきました。その集大成とも言える代表作が、2004年に公開された映画『花と蛇』(団鬼六原作・石井隆監督)です。
名門令嬢・静子役を務めた杉本さんは、息をのむほど過酷で美しい緊縛シーンや官能的な世界観を体当たりで熱演。単なる露出ではなく、女性の気高さや情念を昇華させた芸術的な演技が高く評価され、国内外の映画ファンを唸らせました。
自らの表現に妥協を許さないプロフェッショナリズムは、この時期に確立されたと言えます。世間の求める「セクシーさ」を軽々と超え、自立した大人の女性の美学を体現する唯一無二のポジションを築き上げました。