浅野温子が芸能界に足を踏み入れたのは、わずか15歳の時だった。山口百恵主演の映画でスクリーンデビューを果たした彼女だが、その名を決定づけたのは、1981年公開の角川映画『スローなブギにしてくれ』である。
片岡義男の小説を原作としたこの話題作で、彼女は野生味あふれるヒロイン・さち乃を好演。ハスキーボイスとアンニュイな雰囲気、そして少女から大人へと移り変わる危うげな妖艶さを漂わせ、角川映画の象徴的なヒロインとして一躍脚光を浴びた。十代にして見せたあの強烈な輝きは、映画ファンの記憶に深く刻まれている。