銀だらは非常に柔らかいため、通常の深鍋でグツグツと煮ると切り身同士がぶつかり合って崩れてしまいます。煮崩れを防ぐための現場ノウハウを整理します。
第1に、底の広いフライパンまたは浅型の平鍋を使用することです。切り身が重ならず、平らに並ぶスペースを確保することで、魚を動かす必要がなくなります。
第2に、落とし蓋の素材と工夫です。木の重い落とし蓋は繊細な銀だらの身を押し潰すリスクがあります。最も適しているのは、クッキングシートまたはアルミホイルです。鍋の直径より一回り小さく切り、中央に直径1〜2cmの空気穴を開けて使用します。
この落とし蓋を煮汁の上に直接密着させることで、沸き立った少量の煮汁が蓋に当たって循環し、魚の上面まで均一に火と味が通ります。魚をひっくり返す必要が一切なくなるため、煮崩れのリスクを根本から排除できます。
第3に、加熱時間の徹底管理です。煮汁が沸騰したら銀だらを皮目を上にして入れ、落とし蓋をして「中火〜強めの中火」を維持します。泡が落とし蓋を持ち上げる程度の火加減で8〜10分間加熱し、火を止めます。煮魚は冷める過程で味が内部へ浸透するため、煮崩れを防ぐためにも煮込みすぎは厳禁です。