ネット通販などで「超高速」「ゲームに最適」と謳われるCat7やCat8ケーブルですが、ネットワークエンジニアの間では「一般家庭での使用は避けるべき」というのが共通の認識です。ここには、ケーブルの構造的特性に起因する大きな罠が存在します。
Cat7以上の規格は、工場やデータセンターなど強力なノイズが飛び交う環境を前提としたSTP(Shielded Twisted Pair)構造を採用しています。ケーブル内部が金属箔でシールドされており、このシールドが拾ったノイズを逃がすには、アース設備を備えた業務用通信機器(STP対応ルーターやスイッチングハブ)への接地が不可欠です。
しかし、家庭用PCや一般的なWi-FiルーターのLANポートは接地に対応していません。アースのない環境でCat7を使用すると、シールド自体がノイズを集めるアンテナ(いわゆるグラウンドループ現象)として機能してしまい、かえってパケットロスや通信速度の低下を引き起こす危険性があります。家庭用ネットワークには、シールドなしのUTP(Unshielded Twisted Pair)規格であるCat6Aを選ぶのが最も安全で確実です。