都内6箇所の斎場(町屋、落合、桐ヶ谷、代々木、砂町、堀ノ内)を運営する東京博善株式会社。同社を傘下に収める株式会社廣済堂ホールディングスの経営権が移行して以降、現場で最も顕著に現れた変化は、火葬料金の度重なる引き上げだ。
かつて5万円前後で推移していた火葬費用は、特別室や最上等といった区分の再編、さらに燃料特別付加料などの名目追加によって、実質的に9万円から10万円を超える水準へと一気に跳ね上がった。公営火葬場が整備されている他地域や東京都の他市町村では数千円から1万円程度で済むケースが多い中、23区民は構造的に高額な負担を強いられている。
現場の葬儀業者からは「遺族に対する事前説明の猶予もなく価格改定が通知される」「選択肢がないため受け入れざるを得ない」といった悲鳴が漏れる。利益率の追求を最優先する民営モデルへのシフトが、都民の人生最期の瞬間をダイレクトに圧迫している実情が浮かび上がる。