資格を満たす日系メジャーリーガーは複数存在していました。その中で、栗山英樹監督が「初の日系人選出」という大きな決断を下し、ヌードバー選手に白羽の矢を立てたのには、緻密な戦力分析と明確な意図がありました。
① セイバーメトリクスが証明した圧倒的な出塁能力と守備範囲
栗山監督が着目したのは、セントルイス・カージナルスで見せていた選球眼の良さと高い出塁率、そして打球に対する一歩目の早さでした。侍ジャパンの1番打者として塁に出て大谷翔平や吉田正尚ら中軸につなぐ役割、さらに広い外野を守備で引き締めるピースとして、ヌードバー選手のプレースタイルはチームの構想に完璧に合致していました。
② 泥臭くユニフォームを汚す「野球への情熱」
いくらメジャーリーガーであっても、プライドが高く献身性に欠ける選手であれば侍ジャパンの和を乱しかねません。しかし、ヌードバー選手はどんな打球にもダイビングキャッチを試み、凡打でも一塁へ全力疾走する熱いプレースタイルの持ち主でした。「チームのために身を粉にして戦える選手」という栗山監督の哲学に、これ以上ないほど合致していたのです。
③ オンライン面談で伝わった日の丸と家族への敬意
栗山監督は代表内定前にZoomを用いた直接面談を実施しました。その際、ヌードバー選手は「母の祖国である日本の代表として戦えるなら、これ以上の名誉はない」と涙ぐみながら即答。異国の地で育ちながらも、日本のルーツに強い誇りを持つ青年の真心に触れた栗山監督は、その場で招集を確信したと語っています。