50代という円熟期に入り、膳場貴子の画面上での存在感は一段と深みを増している。東京都出身。世田谷の女子学院中学校・高等学校を経て東京大学へと進んだ経歴は、彼女の知的なバックボーンの強固さを物語る。しかし、彼女の本当の魅力は机上の学力ではなく、生身の人間として社会の不条理や市井の出来事に向き合い続けるタフな精神力にある。
年齢を重ねるにつれ、アナウンサーの役割は単なる「原稿読み」から「場の空気の差配者」へと変化していく。膳場はその過渡期を鮮やかに乗り越え、自らの言葉に重みを持たせるキャスターとしての確固たる地位を築き上げた。シワや年齢の変化を隠すのではなく、経験という名の武器に変えていくその姿は、同世代の女性のみならず、現代を生きる多くのビジネスパーソンに鮮烈な刺激を与えている。