長座体前屈で前方に手が伸びない最大の原因は、背中の硬さではない。日本体育大学をはじめとするスポーツ科学の研究機関が指摘するのは、太もも裏に位置するハムストリングスの緊張と、それに伴う骨盤前傾の制限だ。
床に足を伸ばして座ったとき、ハムストリングスが過度に緊張していると骨盤は後方へと強く引っ張られる。土台である骨盤が後傾した状態でどれほど背骨を丸めても、腕が前へ進む物理的な距離は稼げない。つまり、攻略の鍵は背中を力で曲げることではなく、骨盤をいかにスムーズに前傾させられるかというバイオメカニクスにある。