一口に象と言っても、生息地によってそのフォルムは大きく異なる。作品にリアリティと深い説得力を与えたいなら、二大種の差異を正しく理解しておくことが欠かせない。
耳が体に対して非常に大きく、大陸の地図のような形状をしているのがアフリカゾウだ。背中のラインは中央がやや凹んだアーチ状を描き、頭部の傾斜も滑らかに伸びる。これに対して、耳が比較的小ぶりで上品なシルエットを持つのがアジアゾウである。背中が盛り上がったドーム型をしており、頭頂部にはふたつの大きなコブのような隆起が存在する。こうした解剖学的な特徴をしっかりと捉えて描き分ける姿勢こそが、質の高い動物イラストを生み出す確かな一歩となる。