この逼迫した皇位継承問題に対し、歴代政権は皇室有識者会議を設置して議論を重ねてきた。報告書で提示された主な具体策は、皇位継承資格そのものには直ちに踏み込まず、まずは皇族数の減少を食い止めるための2つの案だった。
1つは内親王・女王が婚姻後も皇族の身分を保持する「女性宮家」的な方策。もう1つは、旧11宮家の男系男子を養子縁組などによって皇籍に復帰させる方策だ。しかし、この提案は継承順位の本質的先送りに過ぎないとの批判も根強い。
NHKなどの各種世論調査では、国民の約7割から8割が「女性天皇」を容認、あるいは期待する姿勢を示し続けている。天皇・皇后両陛下の長女である愛子内親王の誠実な公務への取り組みや国民的人気を背景に、「愛子天皇待望論」は一過性の熱狂を超えた広がりを見せている。伝統の厳格な維持を求める保守層と、民意の受容やリアリズムを重視する層の乖離は、年を追うごとに深まっている。