九蓮宝燈という名称は、中国の伝統的な提灯「九連宝燈(きゅうれんほうとう)」に由来し、9つの灯火が連なって輝く優美な姿を手牌の並びに見立てたものとされています。その中でも「純正九蓮宝燈」と呼ばれるのは、テンパイ時点で以下の13枚が完全に揃っている状態のみを指します。
【純正九蓮宝燈のテンパイ形】
1・1・1・2・3・4・5・6・7・8・9・9・9(同一の数牌、鳴きなしの門前限定)
この手牌の凄まじさは、待ち牌の数にあります。1から9までのどれが来ても、必ず「雀頭1組+4面子」が過不足なく成立する幾何学的トリックが隠されています。
例えば「1」を引けば「11」が頭になり、残りは「123・456・789」と「99」の面子・頭候補が綺麗に分解されます。間に挟まる「2」を引いた場合は「22」が頭となり「111・345・678・999」に、「5」を引いた場合は「55」が頭となり「111・234・678・999」となります。どの牌を引いても一切の破綻なく役満の形に収まる姿から、古来「神の配列」とも称されてきました。
なお、一般的な九蓮宝燈は「1112345678999」に何らかの余剰牌が1枚加わった14枚でテンパイし、最後の1枚を待つ形態(アガリ牌が1〜数種類に限定される形)を指します。これに対して、アガリ牌を引く前の段階で13枚の純正形を構築し、純粋な9面待ちで構えている状態だけが「純正」と呼ばれ、通常の役満を上回るダブル役満として評価されるのが一般的です。