意外に知られていないが、歴史的に見ると「of」と「off」はもともと同一の言葉だった。古英語の時代、両者はともに「〜から離れて(away from)」という分離や起点、源泉を表す前置詞として使われていたのだ。時代が下るにつれて、強い分離や離脱の意味が強調されたものが「off」として独立し、ゆるやかな関連やつながりを残したものが現在の「of」へと分岐した。
この歴史的背景を知ると、一見すると支離滅裂に思える表現もスッと頭に入る。「die of cancer(がんが原因で死ぬ)」という表現におけるofは「病気という源泉から結果が生じた」ことを示しているし、「rob him of his wallet(彼から財布を奪う)」でのofは「彼から財布を分離させる」という本来の起点・分離の感覚がそのまま残っている例だ。