プーさんの著作権切れはなぜ?ホラー映画化の真相と商用利用の落とし穴

プーさんの著作権切れはなぜ?ホラー映画化の真相と商用利用の落とし穴

プーさんの著作権切れはなぜ?ホラー映画化の真相と商用利用の落とし穴とは一体何なのか? 専門的な分析を簡潔に解説します。

アメリカでパブリックドメイン化したからといって、日本国内でもまったく同じタイミングでフリーになるわけではありません。各国の著作権法には保護期間の計算方法に差異があるためです。

日本の著作権法における保護期間は基本的に「著作者の死後70年」です。原作者のA・A・ミルンは1956年に他界しているため、原則ルールに従えば2026年末まで保護され、2027年1月1日にパブリックドメインとなる計算です。

さらに日本特有の法制度として、「戦時加算(第二次世界大戦中の連合国著作権保護期間の延長措置)」が存在します。イギリスなどの旧連合国国民が戦争前または戦争中に取得した著作権については、戦争期間(約10年5ヶ月など)を加算して保護しなければなりません。

一方で、テキスト(文章)を書いたミルンと、挿絵(イラスト)を描いたE.H.シェパード(1976年没)は没年が大きく異なります。シェパードのイラスト自体は、死後70年+戦時加算を考慮すると日本国内ではさらに長期間保護されることになります。

日本国内で原作の挿絵をそのままスキャンして書籍やグッズに使用する場合は、権利関係の個別確認が不可欠です。海外のオープンな状況だけを見て安易に国内展開すると、予期せぬ法的トラブルに直結します。

山口 彩花
著者

山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。