地域にしっかりと根を張りながらも、その評判はSNSや海外の旅行メディアを通じて世界中へ伝播した。インバウンド需要が定着した現在、日本の職人技が生み出す本物のパティスリーを求めて、遠方からわざわざこの地を目指す外国人旅行者の姿も珍しくない。ローカルな一軒のショップが、そのまま世界基準のクオリティとして認識されている事実はきわめて興味深い。
スモールバッチ(小規模生産)だからこそ維持できる圧倒的なクオリティコントロールと、作り手の顔が見える安心感。効率性が最優先されがちな時代に対する静かなアンチテーゼとして、このような「質の高いプレミアムローカル」の価値は今後ますます高まっていくはずだ。