じゃがいもの芽は食べたら危険?毒素ソラニンの真相と正しい取り方

じゃがいもの芽は食べたら危険?毒素ソラニンの真相と正しい取り方

じゃがいもの芽は食べたら危険?毒素ソラニンの真相と正しい取り方についての最新情報を徹底解説します。

じゃがいもに含まれる有害物質の正体は、ステロイドアルカロイド配糖体(グリコアルカロイド)と呼ばれる天然毒素群です。代表的な成分としてソラニンとチャコニン(カコニン)の2種類が存在します。

これら2つの毒素は化学構造が極めて類似しており、植物が外敵(虫や細菌、紫外線)から身を守るための生体防御物質として生成されます。ソラニンとチャコニンの違いについて、毒性学的な作用機序はほぼ同等ですが、チャコニンの方が消化管粘膜への刺激性や細胞毒性がやや強いと報告されています。体内に入ると神経伝達物質を分解する酵素「コリンエステラーゼ」の働きを阻害し、神経伝達を麻痺させるとともに消化器粘膜を激しく刺激します。

農林水産省のソラニン注意喚起資料によると、一般的な市販じゃがいもの可食部(塊茎の内部)に含まれるグリコアルカロイドは100gあたり2〜10mg程度と微量で、健康被害を引き起こすレベルではありません。しかし、発芽した芽の部分には100gあたり200〜500mg以上、日光や蛍光灯に当たって緑色化した皮には100〜200mgもの毒素が凝縮されます。

特に警戒すべきは子どもの摂取です。成人の場合、体重1kgあたり約1mgの摂取で吐き気や腹痛などの中毒症状が出始め、3〜6mg/kgが致死量に達すると推計されています。一方、体重15〜20kg前後の幼児・学童期の子どもであれば、わずか15〜20mgの毒素(芽数本分、または未熟な小芋1〜2個)を口にしただけで重篤な中毒症状を引き起こす危険性があります。

渡辺 美咲
著者

渡辺 美咲

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。