淡白で中性的な塩顔男子が流行する一方で、なぜ「濃い顔イケメン」はいつの時代も不動の熱狂を生み出し続けるのでしょうか。その背景には、心理学的・生物学的な要因と、映像表現における必然性が絡み合っています。
相貌心理学および進化心理学の観点から見ると、発達した眉骨やしっかりした顎骨は、生物学的なテストステロン(男性ホルモン)の分泌度合いを無意識に想起させます。これが受け手に対して「本能的な頼もしさ」「生存能力の高さ」「揺るぎない安心感」を直感的に伝達するのです。
過去に阿部寛さんがインタビューで「若い頃は顔が濃すぎることがコンプレックスで、二枚目役しか来ない時期に苦しんだ。だが骨格をごまかさず、泥臭い役や愚直な男を演じ切ることで自分の顔が武器になった」と語っていたように、濃い顔立ちの俳優は加齢とともにその陰影に「人生の深み」が刻まれます。女性ファンからも「若い頃の華やかさだけでなく、40代・50代になったときの渋さと包容力に抗えない」という声が圧倒的多数を占めています。