大手人材サービス会社やビジネスマナー研究機関が2025年から2026年にかけて実施したコミュニケーション意識調査によると、20代社員の約54%が「お気になさらず」を目上の上司に対して使用した経験があると回答している。一方で、それを受け取る40代・50代の管理職層の意識には、明確な温度差が存在する。
都内のIT企業で営業統括を務める50代男性管理職は、現場のリアルな感触を次のように語っている。
「若手社員からチャットツールで『お気になさらず!』とスタンプ付きで返答されると、悪気がないのは理解しつつも、どこか軽くあしらわれたような引っかかりを覚えます。上司が部下に『気にするな』と声をかけるのは自然ですが、部下が上司を許すような構図に見えてしまう点が、世代間のギャップとして残っているのだと感じます」
SNSやネット上の掲示板でも、「上司に『お気になさらず』と返したらマナー講師にダメ出しされた」「言われた側としては別に怒らないが、教養としてどうなのかとは思う」といった議論が活発に交わされている。相手が寛容であれば表面化しないものの、心証を損ねる潜在的なリスクを抱えている言葉であることは間違いない。